初めてのイベント

先日、初めてイベントに出店した。
香林居さんは、ちょうど一年前、オープンに先立ち行われた内見会に呼んでいただき、館内を案内してもらった。
その時、たまたま私たちの案内係だった青年が支配人だった。
それから一年の間に、支配人はじめ、香林居のスタッフさんがお店に来てくれ、徐々に関係も深まっていき、今年の一周年イベントに声をかけてくれた。
素敵なホテルの特別な日に参加できるなんて、光栄なことで、何も考えずに「出ます」と言ったが、イベントに参加した経験もない為、冷静に考えると少し焦った。
しかしその後、スタッフや香林居の支配人とも話し合いながら、当日のメニューや流れを考えていると、なんだか自信も出てきて気合が入った。
ジェラートは2種類、当日限定のものを考えた。
フレーバーを考える時に思い浮かべたのが、香林居に働く人たちのことだった。
職業柄か、みんな若いのにしっかりしていて社交的な雰囲気の人たちだ。
当日は彼らにとっても大切な一日になるだろうなと想像しならが、みんなが喜んでくれそうなものを作れば、きっと来場したお客様も満足してもらえるのではないかなと思い、味を決定した。
いつもは旬のフルーツや食材を中心に、その食材と相性が良さそうなものを考えているが、今回のように想像力を膨らませ、場所や人のことを思いジェラートを作るのは、とてもありがたく楽しい経験だった。
今回のイベントでは、パンにジェラートを挟む”ブリオッシュ・コン・ジェラート”を販売した。
バターたっぷりだけど重たくなく、ふわっとしたブリオッシュに、アクセントとしてチョコチップやゴマ等の食感を加えたジェラートを挟むことで、ケーキを食べたような満足感が味わえるものになったと思う。
このイベントに参加したことで、改めてジェラートが無限の可能性を秘めた食べ物のように思えてきて、うれしくなった。
味のバリエーションは無限大で、その楽しみ方もさまざまなジェラートは、飽き性な自分にとって、うってつけの相手だなと思った。
初めてのことは体力も気力も使うけれど、やってみると得るものの方が多い。
これからもチャンスがあれば、いろいろチャレンジしていきたいなと思ったここ数日の出来事だった。
