雪の日に思うこと

ここ数年では珍しく、12月の金沢に大寒波がやってきた。
一晩にして辺りは銀世界に…。
連日の報道と降りやまない雪を見ていると、不便だなと思いながらも、ここ数年は自分の考え方も少し変わったようで、自然と共存して生きていることを実感でき、少し嬉しくなったりもする。
先日、子ども連れのお客さんが来店した際に、ジェラートを食べ終わった子どもたちが外で元気に雪遊びをしていた。
「冷たいものを食べた後に外で遊ぶなんて…」
とあっけにとられたが、自分はいつから雪が嫌いになったのかと考えてしまった。
大人になるにつれて、便利で効率的なことを覚えた結果、不便なことを嫌いネガティブな感情を持つようになったのだと思う。
「大人になったらそんなこと普通か~」
と思っていたら、テレビで北極点に単独で到達することに挑戦している大人を見た。
過酷な環境下でなんでここまでやるんだろう…と思ってしまったが、その番組を見ていたら、自分の街の雪なんてちっぽけに見えてきて、普段なら雪が積もるとバスに乗るところを歩いてみた。
BGMにはユーミンをセレクトして、雪道を歩いているとなんだか見てる景色がキラキラし始め、久しぶりに雪の日が楽しく感じた。

毎年のことながら、冬場は閑散期でやはり不安になる。
雪が降り出すと尚のこと…
だけど少し見方を変えると、案外この状況も悪くないなと思う。
”思い通りにならないこと”の方が、やっていて飽きないし楽しいことに30歳を過ぎた辺りから気づき始めた。
北陸はこれからが冬本番。
思うことはいろいろあるけれど、今年の冬を楽しみたいと思う。
