板につく
11月8日は周年の日。
2019年に開業してから、半年後にコロナウイルスによる制限が始まった。
当初の予定がうまくいかないことは覚悟していたが、ここまで大幅に予定が狂うとはさすがに思っていなかった。
コロナが猛威を振るう1か月前に、東京と福島に開業の報告がてら遊びに行ったのを最後に、阿佐ヶ谷時代の仲間たちには会えない日々が2年ほど続いた。

そんな中、先日仲間の一人が遊びに来てくれ、2年ぶりに再会した。
彼女はもともとジェラート屋の前にあるお花屋さんで働いており、故郷の福島で花や野菜を育てたいと、2019年春に福島へ帰っていった。
故郷に戻ってから、地道に畑を耕し、種を植え、実になり収穫した作物をこの2年の間に度々送ってくれた。
毎年、夏に作っているチョコミントのミントは彼女が育ててくれたものを使っている。
職種も場所も違うけれど、同じ時期に新しいことを始めた人がいることは、心の支えであった。
直接会えない期間も、お互いの近況報告やインスタグラムの内容から、コツコツと頑張っている様子が伺え、とても刺激をもらっていた。
2年ぶりに会った友達は、(良い意味で)あまり変わっていなかった。
彼女なりに少しずつ変化しているようだったが、もともと抜群のセンスを持っているので、何をしても彼女の色になって見えた。
久しぶりの再会を果たした後、メッセージを受け取った。
その中に「だんだん貫禄が出てきましたね」と書いてあった。
自分ではわからない”自分の雰囲気”。
開業以前から自分をみてくれている人、開業当初から自分を知ってくれている人、今年に入って自分を知ってくれた人…
きっと印象はよくもわるくも全然違うと思うけれど、「貫禄が出てきた」と言われた時、この仕事がようやく板についてきたのかなと思った。
来月には3周年を迎える。
